NO.10 ハマナタマメ
Canavalia lineata (Thunb.) DC.

(マメ科・ナタマメ属)

(2005年11月:父島・船見山(ウェザーステーション))
 ハマナタマメは、本州の房総半島〜九州、琉球、小笠原、台湾、中国南部に分布している海岸植物です。
小笠原諸島では、父島、母島、及びその属島に自生しています。
中でも、海岸植物のよく発達した母島には多く、遊歩道沿いや空き地のような場所にも生えています。花期や果期についても、母島の方が少し長い。一方、父島の分布は少なく、ウェザーステーション前で観察できる程度です。2002年頃にはジョンビーチの途中にありましたが、ヤギの食害でなくなってしまいました。

葉は、三出複葉。黄緑〜濃緑色。
厚紙のように硬い質感と丸みのある葉は、すぐにハマナタマメと判別できます。
(似た植物としては、母島の北港に自生するハマアズキがあります。葉は草質で、花の色は黄色です。)

花期は、6〜12月ごろ。青味がかった桃色の綺麗な花を咲かせます。

果期は、11〜翌年3月ごろ。褐色に熟します。
果実の中には、蛾の幼虫がいた形跡がありました。
豆果

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