No.34ハマゴウ

(クマツヅラ科)

砂地の広がる小笠原のいくつかの
海岸では、ハマゴウやグンバイヒル
ガオが地面をおおいつくすように
のびています。
ハマゴウは、海岸の砂地を好む
常緑で蔓性の低木です。
茎がのびて、根をおろし、また伸び
て、根をおろし広がっていきます。
父島では、夜明道路沿いのかなり
海岸から離れた場所でも見ること
ができます。
左の写真は夜明道路の長崎を過ぎ
た辺りで見たハマゴウです。

小笠原の各島、本州以南、太平洋
諸島、東南アジア、オーストラリア
などに分布しています。

(2001年8月:父島・夜明道路沿い)

ハマゴウの果実は、丸く5ミリ前後の
大きさです。(2001年8月:長崎)
ハマゴウは戦前、砂防用として利用さ
れたようです。

(2001年8月:夜明道路沿い)
花は円錐花序(ナンテンなどの花の
つき方)で、鮮やかな紫色の花を
いくつもまとめて付けます。

ハマゴウは、
のびる枝の断面が、四角いそうです。
触って確かめてみてください。
葉は対生(対になっている)で革質(し
なやかで弾力があり、なめし革のよう
な葉)です。
全縁(鋸歯:葉の縁のぎざぎざがない
こと)で円い楕円形をしています。
新しい葉は、右の写真のように黄緑色
をしていますが、普通、青緑色をしてい
ます。
葉の裏面は、銀白色の毛が密生して
います。(2003年4月:夜明道路沿い)


広分布:木本類の表紙にかえる