No.50
(シクンシ科)
モモタマナは、ハスノハギリや
テリハボクとともに海岸性の
樹木の代表です。
大きいものは高さ20メートル、
直径1メートル近くにも育つ
ものもあります。
小笠原でも境浦や小港、
コペペ、釣浜、宮之浜などの
海岸で、大きく育った
モモタマナを見ることが
できます。
左の写真のモモタマナは、
小港近くで撮影しました。
(2003年11月:父島・小港近く)
モモタマナの花は穂状です。
大きな葉の陰に地味な
小さな白い花を咲かせます。
穂状の根本で開いている
花は両性花(実を結ぶ花)
のようです。
また、先のほうにある
花は雄花のようです。
モモタマナの花は、
「小笠原植物図譜」では
4月〜5月とありますが、
樹木によっては他の季節に
花をつけるようです。
8月に花をつけているモモタマナ
を見つけ、写真に納めました。
(2003年8月:父島・大村)
モモタマナの
果実は核果(ウメやモモなどの
ような果実のこと)で、
モモの核に似た平らな稜のある
楕円形です。
モモタマナの名前は、モモの核に
似ていることからきています。
果実は小さな花に比べ大きいです。
小笠原の子どもたちは、遠足などに
行くと、モモタマナの果実を石で
割って食べます。
中にはクルミのような味が
するものが棒状に入っています。
海岸に打ち寄せられた
モモタマナの果実を見たことが
あるでしょう。
(2003年10月:父島・小港八瀬川)
葉は互生し、枝先に集まってつきます。
長さ20〜25と大きくなります。
先端は丸く全縁(鋸歯:葉の縁の
ぎざぎざがない)です。
下は紅葉したモモタマナの葉です。
(2003年9月:父島・大村・植樹されてモモタマナ)
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