NO.40 ムニンシュスラン
Goodyera boninensis Nakai

固有種:ラン科・シュスラン属)

(2002年11月:父島)
 ムニンシュスランは、父島と母島に自生している固有種のランです。南硫黄島には、固有種のナンカイシュスランが自生しています。

草丈10〜20cm。
葉は濃緑色で長卵形。3〜5枚の葉をつける。
葉先は尖る。

花期は、10月〜1月頃。
母島のほうが早く花が咲き始め、
全体的に大きい。
薄暗い湿った林内の環境を好み群生します。

果期は春。
父島の個体は、花が咲く個体数・果実の結実数ともに少ない。
 (2003年11月)
若い果実(2006年1月:父島)
父島では、数年前まではもっとも普通に山道沿いに見られていたランの花はムニンシュスランとムニンツレサギソウでした。最近は、花は少なくなる一方になっています。
これとは逆に、コクランは1994年に字西海岸で最初に見つかってから各地で見つかるようになり、近年分布を広げ個体数も徐々に増えつつあります。現在では東平でも稀に見かけるようになりました。


 ムニンシュスランは、人に踏まれると雑草とは違い容易く枯れてしまいます。東平サンクチュアリー内の道に多かったムニンシュスランは、ずいぶん数が減りました。
花が咲かないと目立つ事のない植物かもしれませんが、林床に生きる小さな植物をみんなで大切に守っていきましょう。


伊豆諸島のハチジョウシュスラン(G.hachijoensis Yatabe )が近縁で変種と扱う見解もあります。

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