ニワゼキショウ
Sisyrinchium atlanticum Bickn.
父島・北袋沢第一遂道前(2005年5月) |
4月、小港道路の坂を下って北袋沢第一遂道に向かうカーブの道ばた一面に、綺麗な花が咲いているのに気がついきました。なんだろう、、、今まで見たことのない雑草です。 図鑑を引くと、アヤメ科のニワゼキショウという植物に似ていました。 その後、小笠原野生生物研究会で開いている「雑草の会」という外来種の勉強会で「ニワゼキショウではないのではないか、、、。」とのご意見があり、もう一度細かい観察と写真を撮るとともに、HPでご意見を賜りました。 これらを踏まえた上で、雌ずい、雄ずいの形態、種子の形からも、はてなの植物ファイル1はニワゼキショウで解決する事にしました。 ニワゼキショウの花の色は白色と淡紅紫色があるそうですが、小笠原のものは白花のタイプです。 草丈は15〜20cm。 花期は4月〜5月。花は、晴れの日の昼間にしか咲かないようです。 柱頭は3個。単体雄しべ(すべての雄しべは雌しべの下の方で合着しています。例:ハイビスカス)になっています。 果期は4月下旬〜6月頃。 果実は3mmの球形、赤紫色に熟す。 縦に伸びる濃い部分は、果実の中が3部屋に分かれる仕切りのようなところで、裂開はそこから割れて種子を落とすようです。一部屋ごとには、細かい種子が多数入っています。 数えてみると、ひとつの果実で28〜34個入っていました。一部屋に10個前後は入っていることになります。 種子は黒色、三角形から丸みがある三角形で蜂の巣のような凹んだしわがよっています。中央は大きく凹む。 |
雌しべと雄しべ(単体雄しべ) | |
若い果実 |
種子 |