NO.65 ハマスゲ
     
Cyperus rotundus L.


            ハマスゲは、日当たりのよい砂地や野原が好きな
            多年草(茎や葉が枯れても根が枯れない草)です。
            ハマスゲの根は、本当は根ではなく、根茎:地下茎です。
            土の中を根のようにはう茎です。

(2000年4月:母島)

            ハマスゲの根茎は、横に伸びて隣のハマスゲとつながっています。
            ハマスゲの根茎は、地面の中で網の目のように広がっています。
            根茎の途中に小豆粒ぐらいの塊茎(かいけい)があります。
            ハマスゲを引き抜くと根茎が切れて、塊茎が土の中に残り、
            そこからまた芽を出します。
            抜いても抜いても芽が出てくるやっかいな野の草です。
            塊茎のことを香附子(こうぶし)と呼び、古くは鎮痛剤(痛みを
            押さえる薬)として使われてきたそうです。
            小笠原ではハマスゲを「コウブシ」と呼んでいます。            

(2000年4月:母島)

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