NO.12シマウツボ
Orobanche boninsimae (Maxim.) Tuyama
(固有種:ハマウツボ科・ハマウツボ属)
暗い地面から生えるこの黄金色の植物に、きっと見たひと誰もが驚くでしょう。 1月頃から3月にかけて見られるシマウツボは、黄金色をした小笠原固有の寄生植物です。オガサワラビロウやシロテツなど幹性低木林の木本に寄生し、場所によっては大きな群落をつくります。 降水量などと関係があるのでしょうか、、、毎年出てくる場所と違う所にもでてくるという年があります。 |
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(2002年3月:父島) | |
葉は、鱗片状で黄色、粗毛に被われています。 その黄葉で包まれた花柄を腋生させて、花を咲かせます。花序のつき方は穂状花序(すいじょうかじょ)です。 花からはひときわ黄色いめしべが外へ顔を覗かせています。いったい、どんな虫が受粉しに来るのでしょうか。。。 和名のウツボの由来は、花穂の形がうつぼ(靫)という矢を入れて背中に背負う武具に似ているからといわれています。 高さは、地上に出ているところで、だいたい約10-16cmくらいです。 |
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(2004年3月:父島) | |
後日、実の写真を撮りにいきました。実が付いているものはほとんどあまりありません。 やっと褐色に枯死した株についていた実をひとつ見つけました。実も、また黄金色です。 どこもかしこも本当に全てが黄金色の植物です。 シマウツボの保護は、周囲の環境を守るとともに、ノヤギの食害から守ることが重要です。 ノヤギは植物の葉だけではなく、花芽も食べてしまいます。シマウツボやムニンツレサギソウなどのやわらかい草本の花芽を好むのです。 5年後、10年後という長期間のモニタリングも大切です。 |
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(2004年4月:父島) |
(2006年2月:父島) |