NO.4ヒバゴケ
   Selaginella boninensis Baker

 (イワヒバ科・イワヒバ属)

 父島では、山地の林床や林縁の斜面、枯れたヘゴやマルハチの幹に付き、山を歩くと比較的よく出会うシダです。他に、台湾やフィリピンに分布しています。
本州の方には、同じイワヒバ属のヒメクラマゴケかと思うようです。ヒバゴケとヒメクラマゴケは似ている点が多いそうです。

茎は長く葡萄してまばらに分岐し、ところどころで担根体(たんこんたい:茎と根の間にある、一見根のようにみえる部分)や側枝をつけ地上を這います。
葉は、葡萄する茎に長楕円状の小さな葉を密につけます。

和名の「檜葉苔」の名のごとく、側枝の形状がヒノキの葉に似ていて、またコケのようにも見えます。
私が、小笠原のシダを覚え始めた最初の頃に覚えた思い出の植物です。図鑑を見るまでは、まるっきりコケだと思っていました。


色は、濃い緑から黄緑色をしています。撮影した日、中央山で見たヒバゴケには古い葉かもしくは日焼けしたのでしょうか、稀に薄く赤みがかった葉もありました。
(2004年8月:父島・中央山)
 




橙色の胞子嚢

胞子嚢穂は細く斜上し立ち上がった側枝の先端にあるひときわ細くなった部分。胞子葉(胞子嚢穂につく葉)がオレンジ色の胞子嚢を包み込みます。
(立ち上がる側枝。2004年5月・父島)

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