No.45ムニンフトモモ

固有種:フトモモ科)

夏休みも終わりに近づいた8月下旬、
今年もムニンフトモモの花が見られ
る時期になったので、夜明道路沿い
のムニンフトモモを訪れました。

長崎のトンネルを過ぎると、道が
大きく曲がって、夜明山登り口の
駐車場に至ります。
その大きく曲がるところに数本の
ムニンフトモモがあります。
むせかえるような暑さの中で、今年
もムニンフトモモはきれいに花を
咲かせていました。

(2001年8月:父島・夜明道路沿い)

小笠原にはフトモモ科の樹木が数種
あります。
フトモモ科の花は、雄しべがつん
つんとのびた変わった形をして
います。
果実が食用になるキバンジロウ(
バンジャクロ)やバンジロウ(グアバ)
の花は白い色をしていますが、
ムニンフトモモは鮮やかな赤桃色を
しています。
地味な花の多い小笠原ではひときわ
目立つ花といえます。

(2001年8月:父島・夜明道路沿い)

葉は対生(対になっている)で、
厚みがあり葉先が尖っています。

葉の表面に光沢があり、
主脈がよく目立ちます。
葉の色は明るい緑色を
しています。

(2003年7月:父島・夜明道路沿い)

花が終わったあと、1ヶ月ほど
のちに観察をしに行くと、
もう果実がふくらみ
始めていました。
花もきれいでしたが、
果実もきれいでした。
何か生き物を見ている
感じがしました。

このあと、果実は濃いこげ茶
色になり、やや球形が小さく
なります。

なお、今のところ、ムニン
フトモモは父島と兄島で
見つかっている固有種です。

(2003年9月:父島・夜明道路沿い)

固有:木本類の表紙にかえる