No.2ムニンセンニンソウ

固有種:キンポウゲ科)

9月半ばを過ぎる頃、夜明道路を
車で走っていると、白い花をたくさん
つけたムニンセンニンソウが
樹木やフェンスなどに絡まっている
のを見ることができます
ムニンセンニンソウは蔓性の多年
草です。

夜明道路の中央山登り口を過ぎた
あたりから長谷トンネル手前まで
によく見られます。

また、母島の北港線では、桑の木
山手前から長浜あたりまでの道路
際に多く見られます。

日当たりのよいところを好む植物
のようです。一見雑草のような感じ
なので刈り取らないように注意し
たいものです。

(2001年9月:父島・夜明道路の巽道路入口を過ぎた付近)

ムニンセンニンソウは、
枝先に近い葉のわきから伸び
た花の軸に花弁に似た4枚の
白いがく片とたくさんの雄しべが
目立つ花を咲かせます。
約3センチほどの大きさの十文
字形の花が固まって咲きます。

内地のセンニンソウには葉と茎
に毒がある有毒植物です。
その汁に触れるとかぶれ水泡が
できるといわれています。
また、逆に薬用植物として用いら
れているようです。
小笠原のムニンセンニンソウも
同じような薬用成分を含んでいる
のでしょうか。

(2003年9月:父島・夜明道の路巽入口付近)
(2003年11月:父島・夜明道路の路巽入口付近) (2003年9月:父島・夜明道路の路巽入口付近)

ムニンセンニンソウは花が終わると、
上の写真のような変わった形の果実(そう果)に
かわります。
仙人草とは、果実についているひも状の
白い毛を仙人の髭に見たのでしょう。
果実の最初の様子

ムニンセンニンソウは、父島と母島だけにあり、
属島にはないといわれています。
私には、見つかっていないだけのような気が
するのですが。。。

葉は羽状複葉(小葉が軸の両側に羽のように
つき、全体として1枚の葉を形成している)と
いわれていますが、2枚から3枚の葉が上の
写真のようについています。
葉柄は長く、全縁(鋸歯:葉の縁のぎざぎざ
がない)です。


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