No.80
(
固有種
:キク科)
ワダンノキは、きわめて珍しい
植物と言われています。
キク科でありながら樹木である
ということ、それも樹高が3〜
5メートルにもなります。
ワダンノキ属とシロテツ属は
ともに小笠原固有の属です。
形態的にも世界に類縁を
みない大変貴重な植物だと
言われています。
ワダンノキは、母島を中心に
姪島などにわずかに分布して
います。
2002年度、
小笠原小学校6年生の母島
移動教室の引率で、
乳房山登山をしたおりに
ワダンノキの花を見ました。
(写真は3枚とも:2002年10月終わり:母島・乳房山)
ワダンノキは、枝先に花柄を伸ばし、花の面が平らに
なるように小頭花をつけます(散房花序)。
花の色は、紅紫色です。
種子は風で飛び散ります。
ワダンノキの葉は、葉柄が長く、葉の表面の主脈が
葉柄のところでへこんでいます。葉の形は、
先がやや尖り、中ほどから先に波形が見られます。
大きいもので幹の太さが10cm以上になるものもあります。
2003年度の
小笠原小学校6年生の母島
移動教室は、乳房山登山が
11月中旬にありました。
登頂した降り道で、
ワダンノキの花が終わり
綿毛をつけているものを
見つけ、夢中でシャッターを
押しました。
この世界的に珍奇な植物が
母島で見られることは、
大変すばらしいことです。
小笠原の貴重な自然を
将来へ受け継いでいく
ことは我々の大切な仕事
です。
(2003年11月:母島・乳房山)
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