春の小笠原

旭山南峰、山頂から見た景色

小笠原もずいぶん温かくなってきました。日差しもやわらかく穏やかな風が吹いています。山は南からの湿った空気が流れ込み、山頂は深い帽子をかぶったように白い雲霧がかかっています。
 昨日登った旭山の山頂ではよく晴れて、向かいの夜明山にかかる雲霧の動きが間近で見えました。標高の高い場所では一変して強い風が吹いていました。雲霧はひときわ強い風が来るとさー、、、と吹き飛ばされた、、、と思うと、またどっかりと山を包み込みます。旭山は晴れていましたが夜明山から衝立山方面一帯が雲霧地帯になっています。夕方には旭山にも雲霧がかかっていました。

 雲霧のかかっているところの天気はどうなっているでしょう?
雲霧の濃さでも変わりますが昨日は曇りでした。霧雨のこともあります。
 
 小笠原は強い日差しのイメージがありますが、意外と寒い冬の日があったり、季節によってこうした雲霧が数時間から数日の間山頂限定でかかる日もあります。雲霧のかかる姿もまた小笠原の山の印象です。

ふと舞い降りた迷蝶(ムラサキシジミ?)

 2月16日の11時頃、東平付近の車道を歩いていると変わった虫が飛んでいました。
パタパタと忙しなく飛んでいたのではじめは蛾だと思ってカメラを構えましたが、葉にとまる姿はシジミチョウの仲間のようでした。翅の裏は茶色っぽく、時折見せる内側は黒っぽい縁の中にとても綺麗なコバルトブルーなのです。

 家に帰ってから図鑑を見ると、ムラサキシジミというシジミチョウの仲間に一番近い気がします。綺麗だった内側の写真が取れなくて残念です。食樹が小笠原にないカシ・コナラなので、本州や南西諸島からの迷蝶なのでしょう。小笠原の昆虫目録には載っていませんでした。

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