NO.65 マルバシマザクラ
Hedyotis hookeri (K.Schum.) F.R.Fosberg

固有種:アカネ科・フタバムグラ属)

(2008年5月:父島)
 マルバシマザクラは、父島列島と母島列島に自生する草本状の常緑小低木です。
マルバシマザクラはシマザクラと同様に、フタバムグラ属の中で特異な形態を持つ世界に類をみない貴重な植物です。
海岸付近や山地の岩場と草地を好みます。

高さ20〜50cm程。
葉は2〜5cmの卵円形。全縁、無毛。
基部は、ときに心形になります。葉は対生につきます。
主脈は裏側に突出し、側脈は不明瞭です。

マルバシマザクラの葉は、シマザクラの葉と比べて厚く円いのが特徴です。しかし、両種には稀に中間的な印象を持つ個体もあります。
また、シマザクラだけをとって見ても、東平型といえそうな葉が細く小型になった集団があり、この仲間の葉は変化に富んでいます。
中間的な個体の区別には、花期の違いを確認することが重要です。両種の花期は異なり、互いに交雑することはないでしょう。

花期は、5〜6月ごろ。
複集散花序を伸ばし、淡紅色の美しい花を咲かせます。

果期は10〜11月ごろ。
球形の果実の中に細かい種子が多数入っています。
葉(2003年10月)
 マルバシマザクラとシマザクラは、ノヤギの大好物の植物です。
父島ではノヤギからの食害を受けてしまい、マルバシマザクラは切り立った崖などでしか見ることができません。
マルバシマザクラとシマザクラの保護には、ノヤギのいない環境をつくることが欠かせません。

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